―そして、内定通知が来たら“その日”に何をすればいいのか―**
「福山市の保活って、実際どうなん?」
そんな疑問から、Threads(スレッズ)で小さなアンケートを取った。回答は187票。
母集団は保活に関心がある層に偏っている前提はあるものの、かなり生々しい体感データが集まった。
結論から言う。
福山市の保活は、“どこかには決まりやすい”。でも、“安心できる決まり方”にはなっていない。
数字はやさしい。現実はやさしくない。
① 内定率:数字だけ見れば“多数派”
最初の質問はシンプルだった。
「福山市 保育所利用調整どうだった?」
結果(n=187)
- 内定:67%(約125人)
- 未内定:33%(約62人)
パッと見は「内定が多数派」。
SNSで見る“保活地獄”の印象より、ずっとマシに見える。
ただし、この「内定」はあくまで**“どこかに決まった”内定**であって、
“通わせたい園に決まった”内定ではない。
ここを取り違えると、保活の実態は見えなくなる。
② 未内定は南部に偏る
次に、「未内定の人は南部か北部か?」を聞いた。
結果(n=74)
- 南部:55%(約41人)
- 北部:45%(約33人)
差は圧倒的ではないが、未内定は南部にやや偏る(約1.2倍)。
これが示しているのは、単なる“運”ではない。
- 南部=園の選択肢は多いが、競争も激しい
- 北部=枠は残りやすいが、通わせたい園が少ない
つまり、
南部は“落ちる人が目立ち”、北部は“そもそも選べない”。
どちらも楽ではない。
③ 内定者の“満足度”が本質
一番重要なのは3つ目の質問だ。
「内定もらった人、第一希望だった?第二以下?」
結果(n=63 ※内定者のみ)
- 第一希望で内定:68%(約43人)
- 第二希望以下で内定:32%(約20人)
ここが核心。
内定者の約3割は、希望順位を下げている。
全体(187人)に戻して考えると、ざっくりこうなる。
- 第一希望で内定:43人(約23%)
- 第二希望以下で内定:20人(約11%)
- 未内定:62人(約33%)
つまり、
“本当に納得して入園できた人”は、全体の4分の1程度に過ぎない可能性。
職場と真逆の園に通う人もいれば、
朝の渋滞に怯えながら送迎する家庭もある。
「内定=成功」ではない。
これが、保活のしんどさの本質だ。
④ データが描く福山市保活の輪郭
3つの設問を重ねると、こう見える。
- 内定は多数派(約7割)
- しかし未内定は南部に偏る
- さらに、内定しても約3割は希望順位を下げている
一言で言えば、
“どこかに入れる”ことと、“安心して入れる”ことは、まったく別の話。
これが福山市保活のリアルだ。
⑤ 転出超過(全国1位)との接点
ここで視点を少し引く。
広島県は近年、「転出超過」の割合が全国でもトップクラスという厳しい現実が続いている。
年によって順位は変動するものの、“全国1位級”の転出超過が常態化している地域だ。
よく言われるのは「仕事」や「賃金」。
だが、それだけでは説明しきれない。
今回のアンケートが示しているのは、別の軸だ。
“子どもの預け先の不確実さ”が、定住意思を静かに削っている可能性。
- 内定しても納得できない家庭が一定数いる
- 南部ほど競争が激しい
- 送迎動線が生活を圧迫する
この小さなストレスが積み重なり、
「このまま福山・広島で暮らし続けるのか?」という判断に影響する。
保活は、転出超過の裏側にある見えにくい変数だ。
⑥ 福山市の“街のつくり”とも無縁ではない
今回の結果は、保育だけの話でもない。
福山市そのものの都市構造と重なっている。
- 幹線道路の慢性的な渋滞
- 南部(市街地)と北部(郊外)の二分化
- 公共交通の使いにくさ
これらはすべて、通園動線に直結する。
南部は園の選択肢が多いが渋滞が読めない。
北部は移動は楽でも、選べる園が少ない。
結局、
“車前提の街のつくり”そのものが、保活の難しさを増幅している。
⑦ 広島県という“働き方の前提”と保育
広島県には大手企業の支店が多く、転勤が発生しやすい地域でもある。
転勤で来た家庭ほど、祖父母は遠く、頼れる人も少ない。
その状態で、
「保育所に入れないから働けません」
と言われたら、福山に残る理由はどこにあるのか。
だからこそ、
- 誰もが安心して預けられ
- 夫婦が“2馬力”で働ける環境
は、福祉ではなく地域のインフラだ。
少なくとも、
「保育所に入れないから働けない」状況はなくすべきだ。
これは理想ではなく、最低条件に近い。
⑧ 福山は“本来めちゃくちゃ良い街”である
ここははっきり言いたい。
福山には、山も海も川もある。
都市の利便性と田舎の余白が共存している。
子育ての“舞台”としては申し分ない。
問題は、
その舞台に、子どもを“立たせられるかどうか”。
自然が豊かでも、預け先が不安定なら魅力は半減する。
福山は「子育てに良い街」になり得る。
だからこそ、保育の安定が決定的に重要だ。
⑨ 前回の記事が示した“内定後の違和感”
前回の記事では、福山市の内定通知そのものを取り上げた。
分厚い案内ではなく、名前と園名だけの一枚の紙。
だからこそ、
- 「え、これだけ?」
- 「次に何すればいいの?」
と戸惑う家庭が多い。
今回のアンケートは、
この戸惑いが“一部の人の感覚”ではなく、一定数の家庭に共通する現実だと示した。
内定は出ている。
でも、その先が見えない。
⑩ だからこそ――内定通知が来たら“その日”に何をするか
数字を眺めて安心するだけでは、子どもも働き方も守れない。
大事なのはここからだ。
福山市の内定通知はシンプル。
でも、そこからが本番。
- いつ園に連絡する?
- 何を確認する?
- 慣らし保育はどう進む?
- 書類は何が必要?
この“最初の一歩”を間違えると、不安だけが膨らむ。
だからこそ、内定通知を受け取ったその日に何をするかが決定的に重要になる。
その実務を整理したのが、最新の記事だ。
内定通知はゴールではない。
すべては、園への一本の電話から動き出す。
アンケートで見えた現実を踏まえたうえで、
「じゃあ、明日からどう動くか」まで示している点に、この最新記事の価値がある。
おわりに
今回のアンケートは行政データではない。
でも、保護者の“体温”が乗ったデータだ。
そこから見えるのは、
- 内定率だけでは測れない保活の実態
- 南部と北部の構造的な差
- 車前提の街の影響
- 転勤が多い働き方の現実
- そして、福山が本来持つ豊かな子育て環境
保活は確率ゲームではない。
生活そのものだ。
そして、その次に来るのは、
「内定通知が来たら、何をすればいいのか」
という、極めて現実的な一歩。




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