「先輩、自社株やらないと損ですよ!奨励金つくんで絶対やるべきっす!」
──ある日、後輩が熱弁してきました。
気持ちはわかります。確かに持株会は制度としてお得です。
でもFPの目線で冷静に見ると、自社株=リスクを理解せずに全ツッパするのは危険。
この記事では「従業員目線」と「投資家目線」のギャップを整理しながら、資産形成で気をつけるべきポイントを解説します。
従業員目線の自社株|お得と会社愛
後輩の主張をまとめるとこんな感じです。
- 「奨励金つくから絶対やらなきゃ損」
- 「天引きだから楽チン、勝手に貯まる」
- 「うちの会社潰れないんで安心っす」
従業員目線だと配当利回りは気にしてないんですよね。
「奨励金がお得」という一発のインパクトと、「会社を応援してる」という気持ちが中心。
正直、配当金が振り込まれても「なんか入ってたな」くらいの感覚でしょう。
投資家目線の自社株|冷静に見ればリスクの塊
投資家としてはこう考えます。
- 集中投資リスク:給与・ボーナス・資産が同じ会社に依存
- 価格変動リスク:大企業でも株価は普通に下がる
- 奨励金はリスクの対価:5%の上乗せなんて株価10%の下落で一瞬消える
例えば…
毎月1万円を持株会で積み立て → 奨励金5%で+500円。
でも株価が10%下がったら−1,000円。
数年分の奨励金が一瞬で吹き飛ぶわけです。
「うち潰れないから大丈夫」──これは投資リスクの本質を理解していない典型例です。
トヨタ1社 vs オルカン3,000社
わかりやすく比べましょう。
- 自社株全ツッパ=トヨタ1社に全財産を投じる
→ 倒産はしなくても株価は半値になることもある。 - オルカン積立=世界3,000社に少しずつ投資
→ 米国60%、日本6%、欧州・新興国もカバー。どこかが不調でも他で補える。
自社株=「大木1本に寄りかかる」投資。
オルカン=「3,000本の木がある森に分散する」投資。
どちらが安心かは一目瞭然です。
FPとしての結論
自社株投資は制度として悪くありません。奨励金のおまけも魅力です。
でも、それはあくまで副菜レベル。
資産形成の主食はインデックス投資に置くべきです。
従業員目線では「お得だから」で済みますが、投資家目線では「リスクをどこまで許容できるか」が本質。
会社への愛情は日々の仕事で示せば十分。資産までリスクに晒す必要はありません。
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